バレエの音楽の編集と発表会のための音響機器について

初音ミク作曲術

バレエは音楽と共存するエンターテインメント

バレエの舞台で絶対に必要なのが音楽です。
バレエの舞台上演(この場合、大ホール)では、舞台と観客席の間に「オーケストラピット」省略系で言う「オケピット」という半地下になったような空間でオーケストラ編成が生演奏をしてバレエの
踊りに合わせて楽曲のタイミングやスピードを変化させながらセッションしていきます。
この規模は、予算に恵まれた、ごく限られたバレエ団体が行えるスタイルです。
バレエ教室の発表会を行う場合は、中規模程度の公演できるホールで行うかと思います。
この場合、最もポピュラーな音楽の演奏スタイルは、既存CDに収録されたバレエ楽曲を使用して演じることで、あたかも大掛かりなオーケストラによる生演奏をしてるかのような演出できるスタイルが主流です。
バレエは無音で、表現するのが難しいエンターテインメントです。
エンターテインメントの観点からバレエの高度な演技に応えるためには、演技で使う楽曲も演出に合うように工夫が必要になってきます。
音源が演者の踊りに合わせることで、魅了できるバレエが完成できます。
音源に主眼を向けたテクニックをお伝えしたいと思います。

バレエ教室での練習用の楽曲に対する音楽編集

バレエを生徒さんに教えるにあたって、問題になるのが音楽のテンポです。
CDに収録されている音源のスピードがあまりにも早いと、踊る側はカラダが動きを覚えられず踊りのスキルが下がるかもしれません。覚えるのが大変な生徒さんもいるかと思います。
自由にテンポを変えて教えられれば、上達する時間は短縮できるはずです。
ではリアルタイムでテンポを変えながら、教室の生徒さんに教える機材の一つにパイオニア製品のPioneer DJ CDJ-350 DJ用マルチプレーヤーはお勧めできるかと思います。
CDの音楽をリアルタイムで簡単にスピードを変えられます。
この場合、スピードの変化によって音程が変化してしまうので原音に対して忠実ではありません。
カラオケのピッチコントローラーのような音程が変わるイメージです。

発表会の音楽編集

バレエ教室の練習で技術を磨いた演技を大なり小なり発表会で披露する機会もあるかと思います。
ソロによる『ヴァリエーション』、「ドン・キホーテ」の3幕や「コッペリア」の3幕などで知られる『グラン・パ・ド・ドゥ』、群舞(生徒さん総動員の構成)による『コール・ド・バレエ』。
個人でも団体でも、音楽のスピードを調整しないと踊れないかと思います。群舞タイプなら尚更、変更しないと息のあった綺麗な踊りを披露できないでしょう。またベビークラスの発表会なら確実に音楽のスピードを変えることでしょう。
先程のバレエ教室にて音のスピードを変えるのと、発表会の音のスピード変更はまた違うアプローチで変更することになるでしょう。発表会では踊りを大きく見せて魅了させたり演出が大事になるかと思います。
たとえば、「ドン・キホーテ~第1:No.4 キトリの登場~」楽曲を使う場合に
楽曲の途中に間があるので前半のスピードと後半のスピードを変えて演技にメリハリを作ることができます。バレエ教室での練習で使った機材(上記のおすすめした機材)ではリアルタイムの強みはあるのですが、完成された楽曲(ここで言う完成とは、決められたタイムにしたがって音楽が終了するように施した状態)にはできない。
具体的に説明するなら、『楽曲がスタートして56秒のところで間を作って、2秒後に後半がスタートして最終的に1分40秒で終わる演奏にしたい。』という楽曲編集のことです。

演技に合わせた音楽編集

実際に楽曲の違いを聴いてみないとわかりませんので、市販されている音源と演出の意図でスピードやタイミングを調整した音源を聴き比べて確認してみましょう。
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市販のスピードを変えずにショートサイズに編集した音源

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演者の希望で前半部分のスピードを上げながら原音の音程を維持して、間を作るオケヒットの音が14秒に来るようにしたい。また間の後は原音のスピードで、さらに終了のオケヒットはコンパクトにしたいという要望に応えると。。。

踊りやすさの演出には、どうしても音楽の編集がとても大事になってきます。
バレエをおこなっている方は元々ある音楽のテンポや楽曲構成は、変更ができることを知っていただけると、演技に幅がでてくるはずです。

発表会などで楽曲を間違えないで音を出す優れたソフトウェア

お客様が観るような発表会が行われる時、前半プログラムで10人のヴァリエーション、後半プログラムで有名な舞踊を生徒さん全員が展開するような構成を考えるかと思われます。
ざっくり楽曲数を出した場合30曲くらい連続で音を流していくことになるでしょう。
また、踊りの仕方も多様で、板付きから、上手から音楽先行、きっかけ合わせ、暗転明けから、など演出方法はたくさんあります。踊りだしを気にしすぎて音楽順を間違えては本末転倒です。

なるべくなら音楽順番は絶対に間違えたくありません。そのストレスを極力抑えてもらえるソフトウェアがあります。Ableton(エイブルトーン)というメーカーのLive(ライブ)ソフトウェアと

Ableton Live10

DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)「作曲ソフト」では通常、時間軸にそって左から右方向へスクロールしながら自動演奏を行いますが、LIVEシリーズは「セッションビュー」という上から下へ音が進むブロック構成を作り上げることができます。すごくライブ向きに考えられたDAWです。音の素材をスロットに入れること「例えば、イントロ部分の音の集合体スロット、サビの部分の音の集合体スロット」で楽曲構成や音の順番を自由に瞬時に変えられるDAWです。

動画:ABLITONに音源を読み込んで、リタンキーを押すだけで演目順に音が出せます。

まとめ

バレエの舞台音響は今や、ハード機器のテクノロジーによってローコストでオーケストラ編成による生演奏のようなことができることを知っておくべきです。
音の音質も劇的に高音質を保ったまま演目に取り入れられます。
演者の踊りを大きく魅せるためのアイテムとして音のアプローチも含めた演出ができます。




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