Youtubeで配信している「ガンダム起動音の作り方」を紹介したいと思います。
「起動音」を試行錯誤して音を作りましたが、EMSのSYNTHI-AKSの
アタッシュケースに収まったパッチング式シンセがすごく近い感じの音を作ってくれました。
とは言っても、本物のSYNTHI-AKSは1970代から製造されたシンセで現在では中古販売価格100万以上とレア商品になってしまい、手の届かない代物です。
ありがたいことに、このSYNTHI-AKSのクローンやI-Phoneアプリやソフトシンセとして安価で
忠実に再現された音を出すアイテムが豊富にあるご時世。
また、凄いのが現在でもイギリスでEMS社は存在して、製品化しているというのも驚きです。
私が好んで使用しているVSTシンセの「Cynthia」というフリーソフト。
残念ながら、サイトが終了しているためこのフリーソフトを手に入れることができない状態です。
あまり知られていないのが残念なくらい完璧なソフトです。
このシンセの凄さは、音が破壊的です。
雑音ということではなく、エッジが鋭く、かつ分厚さが備わっているので
驚くほど高音なのに圧を感じます。
言葉で表現しにくいので
聴いて確認してもらうのが一番なのでSOUNCLOUDにアップしている音を聴いてください。
https://soundcloud.com/yukitoshibaba/cynthi-a-sample
起動音のメインになる音の骨格はトラペゾイドを使う!!
EMS社の独特なエンベロープ機能が備わっています。
これが難解で、扱いが難しいのですが、エンベロープなのにLFOのようなループ機能が同時に起こることができる。たしかにエンベロープの端子にONOFF機能のあるダイヤルを回すものがあります。
それよりもトラペゾイドの本来の使い方は、パッチングによる変化を与えることが大事かと思います。変化を与えるファンクションに劇的なエンベロープを施します。
この劇的な変化が他のシンセサイザーで出せない音を作ります。
この変化を利用して作ることができたのがモビルスーツの起動音です。
ジョグダイアルを駆使すると、さらに機械のような音を出すことができます!!
ゲーム機のレバーのようなものを操作すると、いっそう音をいじれます。
ただし、いじるにはパッチングによる操作したいファンクションを選んでおかないと
何も動きません。
何をするにもパッチングを行わないと音が出ないのが、難しいと思われるシンセなため
玄人志向と呼ばれたシンセサイザーでした。
パッチングの仕組み
このパッチングを理解していないと音がでません。(泣)
最終的に「OutPutチャンネル」の「ENV SIGNAL」へ繋がっていればいいだけです!!
※「OUTPUTチャンネル」にピンを指せば無限ループ音は出ます。これは制御が
できていない状態です。
求めているのは、普通のシンセサイザーと同じように鍵盤を叩いたら音が出る使用を目指してます。
上図のように、まずはオシレーターの信号をどこへ指すかが問題になります。
オシレーター1をオシレーター2に指しながらフィルターへ流し込み、フィルターがENVへ繋がり
最後に音が出る「ENV Signal」が「OUTPUTチャンネル」へ導き出すと通常のシンセの音の流れに変わらない状態になります。
この使用は、本物のEMSもVSTプラグインのソフトシンセ(EMS SYNTHIもどき)も変わらないです。